ザンサイアン
「さぁ、目を閉じて。撃ち殺してあげる」
Coccoのライヴに行ってきました。
***
6年ぶりの武道館。
正直、いっぱいいっぱいでした。僕が。
途中でキャパシティを超えてしまったようで、
もうね、後半はずっと、うわーーーーってなってて。
ただただ、こっこがそこにいて歌っていることが嬉しくて。
本当に胸が一杯で、そこにあったものをちゃんと感じ尽くしたのか自信がない。
いま思い出しても胸が詰まりそうです。
打ち震えました。
***
とても変わったと思う。
あんな風にステージでメンバーと絡んだり、
遊んだりなんて昔は絶対できなかったのに。
力を抜いて喋れるようになってたし、
沖縄弁は強くなってたし、ヘドバンは少し軽くなってたw
何より、あんなに楽しそうに歌う姿を見られるとは、思いもしなかった。
***
「歌はうんこみたいなもの。ライヴはお葬式」
もちろん、その部分は変わってはいないのだろうけど。
今でもこっこにとってそれらは「排泄」そして「葬送」にあたる行為なのだろうけど。
それでもやっぱり、昔の歌を歌っても、何かが決定的に違う。
何かから自由になれたのかな。
それはわからないけど。
***
「ここは、アコースティックコーナーと題した、
あっちゃん(こっこは自身のことをこう呼ぶ)の野放し劇場です」
というコーナーが圧巻でした。
本当に野放しだった。ひどい。
でも、すごい。
「今日は今日のうたを歌いたいのです。メンバーに贈る曲です」
と、いきなりギターを持ってこさせて、バンドメンバーを座らせて弾き語りを始めたり。
「はい、じゃぁ歌うからコード取って」
と、10000人の客の前で、いきなりメンバーに向かって新曲のアレンジを指示したりw
噂には聞いたことのある、こっこの曲作り方法。
天才の天才性を垣間見た気がしました。
***
「これができてから、今回のツアーは怖くなくなった」
という、まだ名前のない『神戸でつくったうた』がとても良かった。
「明日はどこへ行こう?」
「きっとこの空に見えない星を探す」
ここらへんから、
あぁ、帰ってきたんだなぁ、という実感がどんどん強くなってきて、
そう思うとどんどん泣けてきて^^;
***
「前にここでやったの何年前かやー?」
「6年ー!」(観客)
「6年かぁ。。6年前はよ、怖かった訳さ。歌が好きって気付いてしまって。嬉しかったけど、怖かったわけよ。こんな幸せな続くわけないと思って」
「幸せって思っても、いつか壊れると思ってたからよ」
「6年前は、だから怖くて泣いた訳よ。でも今は、楽しいし、嬉しいし、幸せ」
「嬉しくても涙って出るんだなって」
……(;Д;)
そう思えるようになったことがとても嬉しい。
***
「もう歩けないよ」
5年前、そのことばを最後にステージから去っていった『焼け野が原』のあとに、
「Smile, my baby blue」
と優しく繰り返す『Happy Ending』が強く伸びやかに響いて。
かつてはいつも、演奏がまだ終わらないうちに、
ステージから走り去ってしまっていたこっこだけど、
この日はすべての曲が終わっても、そこに残って、
「ありがとう」を伝えてくれました。
それがまた嬉しく、
こっこの歌を好きで良かったなぁ、と思ったわけで。
やっぱりこのことばを贈りたい気になりました。
こっこ自身は「もう何回も言うなー!」って言ってましたけどw
***
「おかえり」
***
■Set List■
M1:音速パンチ
M2:首
M3:眠れる森の王子様〜春・夏・秋・冬〜
M4:Swinging Night
M5:夏色
M6:blue bird
M7:Drive you crazy
M8:弾き語り。タイトル不明。「メンバーに贈るうた」
M9:即興。タイトル不明。「温泉っぽいうた」
M10:新曲。タイトル不明。「神戸でできたうた」
M11:強く儚い者たち
M12:愛うらら
M13:野火
M14:カウントダウン
M15:インディゴブルー
M16:暗黙情事
M17:陽の照りながら雨の降る
M18:流星群
M19:焼け野が原
M20:Happy Ending
M21:新曲。タイトル不明。